06_株式会社桜電機工業
【会社名】株式会社桜電機工業
【代表者】代表取締役 屋比久 正彦
【住 所】南風原町
【業 種】建設業
【事業内容】電気設備・空調調和設備の設計・施工・メンテナンス

企業成長のための取り組み
2030年に向けて

自社の将来像を明確にして共有する
当社には、多くの企業からの仕事の依頼があり、また公共工事も手掛けており、幅広い事業に小回りをきかせた対応をしています。そのため、取引先企業からの信頼も厚く、継続した仕事の受注を獲得しています。現状では、社長が中心となって各種事業を推進しており、多忙な状態が続いています。
社長にはいろいろな将来に向けた展望がありましたが、それらは社長の頭の中にしかない状況となっていました。将来に向けて成長していくことを考えると、各種の設備投資、工場の移転なども含めて考えていく必要があり、企業の成長に合わせた設備や人材、資金といった経営のリソースの計画づくりが必要でした。
これまで経営の計画を考えても、それを整理し、社内で共有できる形にすることが出来ていませんでしたが、今回はその取り組みからスタートしました。

経営計画づくりのお手伝い
今回は、当社の経営計画について改めて検討を行い、その結果をまとめて、文書化、見える化により、社内で共有していくお手伝いをしました。経営理念から、ミッション、ビジョン、バリューの定義、2030年に達成したい経営目標、さらに、目標達成のために必要となるヒト・モノ・カネ・情報の投資計画まで、社長の頭の中にあった思いを整理してもらい、それを文章にまとめて頂きました。


経営計画の策定と設備投資の計画づくり
業務の忙しい中にあって、時間を作ってもらいながら検討を重ね、最終的に「桜電機工業経営計画 2030年に向けて」のタイトルで、経営計画書を作成することが出来ました。2030年に達成する目標と道筋を示したもので、今後の当社の道しるべとして活用できるものとなります。今後は、経営計画書を社内で共有して、社内が一丸となって取り組むためのツールとして活用してもらえるものとなります。
経営計画の中で、近い将来には、当面の事業に必要となる機材、今後さらに事業を成長させていくために必要となる設備なども明確になったことで、その投資のための資金調達も検討が必要となります。今回は、比較的ハードルの低い小規模事業者持続化補助金に取り組んでもらうことになりました。
補助金事業の計画を作成してもらい、それを何度もブラッシュアップしてもらいながら、申請手続きを完了しています。現在は採択の結果発表待ちですが、良い結果が期待されます。

労務環境と財政基盤の安定化を図りたい
面談を通じて、今後の事業拡大と職員定着を見据え、助成金を有効に活用しながら組織基盤を強化していきたいという前向きな意向が確認できたことから、現在の労務管理体制が申請要件が十分などについて、まずは現状の整理から行いました。
助成金は、適正な労務管理体制が整っていることが前提となるため、就業規則や労働条件通知書の整備、社会保険加入状況、出勤簿や賃金台帳の管理方法などを点検することは、単に助成金受給のためだけでなく、組織の信頼性向上にもつながる重要な取り組みとなります。
また、業務特性上、拘束時間が長くなりやすい状況にあるが、労働時間の把握方法や時間外労働の管理ルールを明確にすることは、職員の安心感を高め、定着率向上にも直結するものであり、適正な労働時間管理体制を構築することによって、法令遵守の強化と働きやすい職場づくりの両立を目指しました。
これらを段階的に整備することで、助成金の活用可能性を高めるとともに、持続的な人材確保と安定した財政基盤の構築につなげていくことになるため、その観点から支援を行いました。


労務リーガルチェックと現状の労務慣行の見直し
最初に利用を希望しているキャリアアップ助成金の受給がかなうような就業規則、労働条件通知書であるのか、就業規則については逐条ごとに法的解釈、周辺判例や留意事項の説明を行い、改定について具体的な見直しを行いました。労働条件通知書についても特にR6.4.1改正の労働条件明示の改正内容を中心に記載事項の改定を行いました。
また、1か月変形労働時間制を導入しているものの、シフト勤務上天候不良や年次有給休暇取得時の勤務変更がままならない状況においては労使ともに運用が厳しいことがわかり、変形労働時間制から原則(8h/日、週40h)への変更を行うこととなりました。
他、遠方の現場における早朝集合時間設定時の取扱いについては、前日迄にほぼ作業準備を終えている場合は遠方までの移動時間についての取り扱いについて見直しを行いました。

働きやすく、適切な労務環境のもと、定着率を高める
適正な労務管理の方法を習得・周知することで、働きやすく、かつ法令遵守が徹底された職場環境の基盤整備が進みました。これまで曖昧になりがちだった労働時間の取扱いや割増賃金計算の考え方が明確化され、経営者・従業員双方が共通理解を持てる状態となりました。
具体的には、変形労働時間制の整理と原則的な労働時間管理への見直しを行い、勤務時間の把握方法を統一しました。その結果、ルールの明文化などが実現し、給与計算や勤怠管理の透明性が向上しました。また、労務管理が整理されたことで、従業員が自らの労働条件を正しく理解できるようになり、心理的安心感の向上にもつながっています。結果として、職場内のコミュニケーションが円滑になり、将来的な定着率向上と人材確保力の強化が期待できる体制が整いました。今回の取り組みは単なる制度改定にとどまらず、「安心して長く働ける会社づくり」への第一歩となっています。



