06_特定非営利活動法人シンコペーション
【会社名】特定非営利活動法人シンコペーション
【代表者】理事長 池原 千佳子
【住 所】浦添市
【業 種】医療・福祉
【事業内容】児童館運営

組織基盤づくりに取組み「進化」と「深化」を目指す。

「数値化」「見える化」を踏まえた経営計画の策定
NPO法人は一般企業と異なり、業務成果や目標を数値化することが困難です。当法人もこれまでの活動を数値化、見える化できず、今後の事業拡大に向けて大きな課題となっていました。
また、日々の事業を実施していくためのビジョンや組織体制についてもNPOという小さな組織内でどのように構築していけばよいのか、相談できる環境がなかったため今回の事業でサポートする事にしました。
行政受託事業が基本の業態ですが、法人の小さな事業の積み重ねから県内外からの業務依頼を頂けるようになってきたと同時に正規雇用者を増やすための助成金事業獲得も必要でした。
そのためには当法人の経営実績をスムーズに公開すると共に次期計画・人材確保・事業継承までを中長期的に取り組み始める必要性がありました。

ロカベン活用による「数値の見える化」「行動の明確化」
計画の数値化とは、当法人が展開している事業の予算作成です。併せて、当法人がNPO法人としての目標達成に向けた行動を明確な「ことば」に落とし込む必要があります。つまり、「数値の見える化」及び「行動の明確化」です。これらを踏まえた上で今回のご要望には、ローカルベンチマークのフレームワーク活用が適切であると考えました。
「行動の明確化」では、最初に、財務の観点から当法人の位置を確認しました。
次に、当法人が展開する事業の業務フローと差別化ポイントを明らかにしました。そして、当法人業務に関係する「応募・入札先」、「協力先」、「提供先」、「エンドユーザー」の4つの商流を改めて確認しました。
3番目として、「経営者」、「事業」、「法人を取り巻く環境・関係者」、「内部管理体制」の4つの視点から現状を理解し、課題の抽出、その対応策、そして解決に向けた具体的な行動計画(アクションプラン)を作成支援しました。
一方、「数値の見える化」では、当法人発足後初めて、事業別金額ベースの基本計画書作成をサポートしました。

役職員一丸となった取組みが可能となる
常に立ち返ることができ、基本となる計画を策定することが、対外的に提出する資料作成の負担軽減に繋がるなど、結果として、組織や役職員の活性化に繋がります。
そのためには、本事業計画の職員への分かりやすい説明や開示と共に職員の正しい理解が必要不可欠となります。ローカルベンチマークのフレームワークを活用して「行動の明確化」に「数値の見える化」を併せて計画したことにより、組織間、役職員の意識の共通化が醸成され、一丸となって課題に取り組めると共に、適切且つ的確な行動が可能となりました。


NPO法人で安心して働けるための就業規則の見直しが必要でした
子どもを中心とする福祉・市民協働活動任意団体からNPO法人格を取得するにあたり作成した就業規則について、事業の拡大に伴い手続きや各種制度などへの対応、また、これからの働き方にあわせた、職場環境を見直す必要が出てきました。
一方、カスタマーハラスメントも含むハラスメント規程やコンプライアンス規程にも取り組む必要がありました。
弊法人で働く人材は平均年齢が高めで、これまで非正規で働いてきた方が大半であったため、社会保障定年制度などについて、これからの高齢者雇用についての行政の方針、事業所で取り組むべきことについて、職員への説明で一人ひとりへの理解を深めていくことが必要でした。

子どもの健やかな成長を支援する職員の働き方の充実
社会的に意義のある活動を取り組んでいる組織です。職員全員が高い志と利用者ニーズにあったサービス提供のための専門性をもっています。
良い仕事に取り組むためには、ボランティア精神やチームワークだけでなく、状況に応じて働き方を変更する必要性もあります。これまで職員の経験や知識で運営していたことは、ベースに労働法という根拠があることを助言しました。
働き方は四角定規にルールを守ることだけでなく、全員の率直な意見交換から、働きやすい職場づくりを全員で運営していくことを支援しました。


みんなで協力して楽しく働ける場づくり
全員がいつも明るいメンバーで、訪問すると元気になります。全員が仲が良いだけに、職場のルールや就業規則を見る機会は少なかったと思います。今回、就業規則の見直しするこで、多数の人に集まってもらい内容の説明を行いました。説明の途中でも、質問や意見交換が活発におこなわれましたので、これまでのもやもやしていたことがすっきりしたようです。
就業規則や労働法というと堅苦しいと感じていましたが、一人ひとりの雇用契約の範囲で柔軟に運用できることを理解していただきました。内容を理解することで、休憩時間や休みの取り方についても遠慮せずに申し出ることで、仕事の協力体制や休暇の計画性について、全体で共有することができます。
新しく入社する人にも、シンコペーションの雰囲気に早めに馴染めるように、職場のルールを伝えて、みんなでさらによりよい職場づくりのために、今回の支援がお役に立てることを期待します。
